Microsoft Igniteからわかるマイクロソフトの今後の方向性

既にいくつかのオンラインメディアを通じてLoopやMeshといったサービスのアナウンスが発表されていますが、実際にキーノートを見ると8つほどサービスの発表がありました。

Satya Nadellaのキーノートは30分ほどで、8つのサービスの具体的な内容はブレークアウトセッションやコアテーマで確認するとして、僅か30分のキーノートからは、マイクロソフトのクラウドはセキュアで豊富なサービスを提供し、サービス間連携やISVアプリへの統合もしやすいことをアピールしつつ、年を追って増加一方のデータ同士を上手く連携させて、様々な業種業態のビジネスにもっと役立ててほしいという願い=戦略が伝わってきました。

1つ面白かった点はIT部門の予算は年々削減されるので、社内の人が自分でアプリを組んだりプロセスフローを組んで業務に役立ててほしいと言っているシーンでした。これはローコーディングのPower AutomateやPower Appsをもっとビジネスの現場で活用してほしいという願いもあるんだろうなという印象を受けました。


今回発表されたMicrosoft Loopはすでにニュースなどでも報じられてますが、何ができるかというと、ワークスペース上にページを作り共同作業をみんなでできるのがウリで、ページ上にMicrosoft 365やそれ以外のシステムなどを表示させるComponentと呼ばれるサービスを使い、ページ上でComponentで呼び出したサービスのデータを変更すると元のシステム側にもデータ同期されるという仕組みも入っています。機能的には他の会社でもありそうな感じのものですが、どのくらいスムーズに動くのか興味をそそられれました。ちなみにライセンスの話は特にないので、無償で使えるか今のところ不明。

Mesh for Teams(MeshはMR=Mixed Realityの略)という新サービのデモでは、仮想空間上でTeams会議にアバターで参加したり、ロビー(これはアクセンチュアが作成したデモ用?)のいろんなところで会議やグループチャットをしている風景が紹介され、これがPCやスマホから使えるという説明だったのでヘッドセットなくてどこまで使えるのか面白そうでした。アバターを使うメリットとしては、PCなどのカメラをオフにしても自分の分身が他の参加者に見えるので、今のようにカメラオフで何も表示しないよりは感じが良い人になれるそうです。(2022年前半にはでてくると案内されていました)

Context IQと呼ばれる新機能はAIによる予測変換をさらに進めた機能で、デモではメールを書いている際に人に関する文脈から@を入力すると候補者名が表示され、CCにそのまま選択した人が入ったり、添付ファイルも@を入れると文脈からAIが関連しそうなフォイルを数個候補として表示、選択すると文中にファイルへのリンクを挿入できたり、打合せという文脈ではメールのTO CCに入っている人の全員の空いている会議可能な時間を複数候補として表示、選択してくれるなど、いちいちファイルを探したり人の名前を検索して入力、といった煩わしさがなくなるなら使ってみたい機能だと感じました。

今回発表された新機能やサービスは他にもあるので、また改めてご紹介したいと思います。


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